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ざまみ便り

阿嘉島の伝統行事"6月ウマチー"

2017/8/9

2017年8月7日(月)

気温 32度前後

水温 28度前後

天気 曇り

 

はいたい!暑い日が続きますが皆様いかがお過ごしでしょうか?

台風の影響で8月4日から6日までの3日間、那覇~座間味村間の定期船が全便欠航しておりました。

お客様はもちろんですが荷物や郵便も島に届かない日が続き、今日は久々に全便予定通りの運航になりホッとしました。 

 

さて昨日8月6日(旧6月15日)、阿嘉島では6月ウマチーが行われました。

島によってウマチーの内容は異なりますが古くから伝わる神行事の一つで、阿嘉島では島のノロと神人を中心に豊作と大漁、そして島の繁栄を祈願します。

ノロとは琉球王府から任命され村落の祭りや行事を司る女性のことで、現代で言えば国家公務員にあたるそうです。

 

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まずは拝所(ウガンジュ)での御願(ウガミ)。

この扉が開くのはこういった神事の際のみで、直視するのが憚られるような、奥からひんやりとした空気が流れ出てくるような……そんな気がします。

 

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そして海を見渡せる高台へ移動。

 

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全身を炭で真っ黒に化粧した島の若者が神の使いとなり、高台から海に向かって「スクドーイ!グルクンドーイ!」と叫び一年の大漁を祈ります。

これは「スクがいるぞー!グルクンもいるぞー!」という意味で、スクはアイゴの稚魚、グルクンはタカサゴの沖縄での呼び名でグルクンは沖縄の県魚でもあります。

また全身を黒く塗っているのは、炭のように真っ黒になるほど毎日海に出ているということを表わしているそうです。

この後、神に捧げる祈りの唄を唄いつつ神の使いを網でお運びし海へお帰りいただきました。

 

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残念ながら台風接近のため今年は中止になってしまいましたが、昔、阿嘉島では島のノロが隣の慶留間島へ船で祈願に向かう際、若者がハーレー船で護衛した伝統が現在でも御願バーレーとして残っています。

島の唄を唄いながら白装束の若者がハーレー船を漕いで慶留間島へと向かう光景はどこか神秘的です。

 

11.jpg(←こちらは去年の写真です)

 

 

ハーレー船が戻ってくると若者の健闘をたたえながら、満月の下、魚のカーカシー(燻製)と泡盛で宴の始まりです。

 

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海と共に、自然と共にある島人の生活。座間味の島ではこういった神事が今でも大切にされています。

ダイビングやシュノーケルといったマリンアクティビティはもちろんですが、島時間にどっぷり浸るのんびり旅行もお勧めです。

皆様のお越しを座間味村でお待ちしております。

 

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那覇~座間味村を結ぶ定期船や島内のお宿はこの時期かなり混み合いますので、お早目のご予約をお勧めいたします。

また、阿嘉島・慶留間島にはバスやタクシーはございません。移動手段は徒歩やレンタルの自転車やスクーターに限られますのでご注意ください。

 

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