座間味村

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施政方針

令和3年度 施政方針

1 はじめに

 本日、令和3年第1回座間味村議会定例会の開会にあたり、令和3年度の予算をはじめとする諸議案など、村政運営に対する私の基本的な考え方について申し述べる機会を賜り、お礼を申し上げます。

 平成21年6月に村民の皆様の負託を受け、村長に就任して以来、今年の5月末に3期12年の任期が満了します。

 この間、私の公約である「地域力を生かし、村民が住み心地のいい村、産業の活性化で明るく元気な村づくり」の実現のため村議会議員の皆様をはじめ村民の皆様のご理解とご協力のもと各種施策を展開して参りました。

 令和3年度においては、村政運営の基本となる「座間味村第4次総合計画」が最終年度を迎えます。令和3年度は本計画の振り返りと総仕上げを行うとともに、引き続き新型コロナウイルス感染症対策を始めとした様々な課題の解決に向け、各種施策に積極的に取り組み、職員と共に村政発展に努めて参ります。

村政運営の基本姿勢について
 本村は島ちゃびの解消による「定住促進」、観光産業を中心とした「産業の活性化」、そして「行財政改革」を村政運営の柱としております。

 定住促進においては、沖縄振興特別推進交付金事業(一括交付金事業)や沖縄振興公共投資交付金事業(ハード事業)等による各種施策を引き続き行うとともに、農業や水産業の基盤を整えることで就労の機会を増やすことに加えて、子育て支援、住民福祉の向上そして住環境の整備に取り組んで参ります。また高速船料金や給食費の低減については、令和3年度も継続して行い、定住促進につなげて参ります。

 産業の活性化に関しましては、コロナ禍で疲弊した産業の立て直しが急務であるとの認識のもと、国や県と連携し、切れ目のない公平感のある各種施策を展開して参ります。

 また、一次産業の活性化は、リーディング産業である観光産業とリンクすることでその需要も伸び活性化するとの基本的な考え方のもと、農業や水産業の基盤整備にも注力して参ります。対策が急がれているイノシシ等による農作物被害対策も令和2年度に引き続きしっかりと行って参ります。

 観光産業に関する取組については、環境省と連携しながら国立公園にふさわしい施設整備を進めて行く一方、持続可能な観光地づくりに向けて自然環境や集落環境保全を取り入れた景観計画条例や平成30年度に策定した観光振興計画に基づいた各種施策に取り組んで参ります。

 各種施策の推進にあたっては、既存の補助事業の活用と併せて沖縄振興特別推進交付金事業をしっかりと活用し、学校施設整備、高速船建造そして戦後75年が経過し本村から平和の発信と後世へ史実継承のため戦跡整備事業についてもしっかりと取り組み、座間味村の一層の発展につながる施策展開を図って参ります。

 更に国においては令和元年12月に、デジタル手続法が施行されました。法律の施行により、行政手続の原則オンライン化が順次進められており、新型コロナウイルスの感染拡大を背景に、デジタル化の動きは加速しております。

 本村においても、デジタルの優位性を最大限に活用し、観光・産業振興、住民サービスの向上を図り、持続可能な自治体経営が行えるよう取り組んで参ります。

 また、新型コロナウイルス感染症対策については、今年に入り医療従事者向けのワクチン接種が始まるなど新たな取り組みや局面を迎えようとしております。本村においては住民の安心安全は基より、観光客の皆様も安心して迎え入れられる体制づくりに引き続き全力で対応するとともに疲弊した産業振興にも積極的に取り組んで参りたいと考えております。

 令和3年度当初予算は、特別会計を含め29億5千万円余りと予算規模が非常に大きくなっており、その財源の確保に苦慮する厳しい予算編成となりました。全ての経費について、徹底した見直しを図り、無駄を排除するとともに、法定外目的税「美ら島税」による財源の確保、公正公平な税負担や収納対策の強化に努めることを基本として行財政運営を行って参ります。

 また、本村の懸案事項である阿嘉島への駐在所の設置や港湾整備等についても引き続き国や県に支援を求めて参ります。

 

2 主要施策の概要について

第1 行政一般について
 定住促進とあわせて安定的な人口の増加は行政サービスの維持や学校運営等にとって重要な要素であります。

 沖縄振興特別推進交付金を活用した島ちゃびの解消につながる自動車航送運賃補助や、交通コスト低減のためのヘリコプター利用料金補助等を継続して行うとともに住環境の整備に努めて参ります。

 役場においては職員の世代交代等により経験の浅い職員が多くなっていましたがこの数年人材育成も進み、令和3年度より総務・福祉課を総務課、住民課とし管理職につきましても女性登用による6名体制にて複雑化する住民サービスに対しきめ細やかに対応できるよう取り組むとともに、各種研修制度を活用し人材育成を図って参ります。

 また、村の財源の要となる税等の徴収率向上やふるさと納税を広く呼びかけ、財源の確保に努めて参りますが、コロナ禍の影響により美ら島税をはじめ各種税の減収が想定され、基金の取り崩しなど厳しい財政運営になることも想定されることから、年度途中においても現予算のスクラップアンドビルドによる見直し作業を行い、コロナ禍における厳しい財政状況を全職員一丸となり乗り切るよう取り組んで参ります。
第2 福祉サービスについて
 福祉サービスにつきましては、令和2年度に計画の終了する「高齢者保健福祉計画」・「障害者福祉計画」を新たに策定しました。これら新計画に基づいた高齢者や障害者への福祉施策とあわせて、子育て支援等についても現計画に基づき、「一人ひとりに寄り添い、必要に応じた福祉サービス」が提供できるよう、各種計画を着実に推進して参ります。

 高齢者支援につきましては、認知症対策等、各種事業の継続実施及び充実を図ることで、高齢者一人ひとりが、住み慣れた地域で尊厳を保ち、自分らしく暮らすことができる環境づくりに取り組んで参ります。

 障害者支援につきましては、障害者・障害児施策の更なる推進を図るとともに、障害福祉サービスや医療費助成を継続して実施し、障害者・障害児が安心して家庭や地域で暮らすことができる環境づくりに取り組んで参ります。

 これらの施策を実現するため、本村では、重度心身障害者の方に対する医療費助成や専門性の高い治療や福祉サービスを受ける為、島外への通院等が必要な方に対し船舶運賃及び宿泊費の一部を助成する事業等を実施しております。

 令和3年度も村社会福祉協議会や各診療所、座間味偕生園及びサテライト阿嘉と連携を図りながら、より質の高い幅広い福祉サービスが住民の皆様に提供できるよう、福祉施策の拡充に引き続き取り組んで参ります。

 子育て支援につきましては、妊娠期から子育て期にわたる切れ目のない支援の充実を図るために、妊娠・出産・子育てに関する相談に応じ包括的な支援を行って参ります。

 親と子の健康支援を始めとする各種事業の継続実施と、将来を担う子どもたちの特性に合わせた療育相談の実施については、村教育委員会と緊密に連携し家庭支援の充実を図ります。

 令和2年度はコロナ渦の中、小児定期予防接種や乳幼児健診につきましては、感染症予防対策をしっかりと講じながら実施して参りました。令和3年度も感染症予防対策を徹底し、各種予防接種や乳幼児健診を実施して参ります。

 また、妊産婦健診にかかる船賃及び宿泊費の補助や産後ケアを目的として令和2年度から導入した、産婦健康診査2回分にかかる費用を助成する産婦健康診査事業、出産助成金の支給、中学3年生までのこども医療費の現物給付など引き続き支援を行って参ります。

 保育事業につきましては、阿嘉島、座間味島の子育て支援員の方々や座間味かいせい保育園と連携しながら子育て世代世帯の支援を行って参ります。

第3 保健・医療について
 保健・医療については、「村民の健康づくり」のため、医療・保健・福祉の連携強化を図り、特定健診並びに各種がん検診の受診率の向上に努め生活習慣病予防対策に取り組むとともに、特に令和3年度は新型コロナウイルスワクチン接種について、全住民が安心安全のもと速やかに接種できるよう国の指示のもと沖縄県の協力を得て「座間味村新型コロナウイルス感染症対策行動計画」に基づき確実に実施して参ります。

 その他、感染症の予防接種につきましても医療機関と連携し、接種率の向上に努めて参ります。特に風疹の予防接種につきましては、対象年齢の男性に対し、国の補助金を活用し、令和3年度も継続実施し漏れの無いよう抗体検査並びに予防接種を積極的に呼びかけて参ります。

 国民健康保険事業につきましては、県が財政運営の主体となり4年目となりますが、今後も県と連携しながら制度の円滑な運営が行えるよう適切に対応して参ります。

 また、国民健康保険事業等の適正化・健全化を図るため「第2期座間味村国民健康保険データヘルス計画」に基づく生活習慣病対策及び特定保健指導、特に糖尿病等の重症化予防の強化に取り組んで参ります。

 後期高齢者医療事業に関しても、被保険者の健康づくりの支援を行い、医療費の適正化と収納率の向上により財政の健全化に努めて参ります。
第4 産業の振興について
 観光産業については平成26年の国立公園指定以降順調に伸びていた観光入域客数は新型コロナウイルス感染症の影響により急激に減少し、世界的規模で経済が低迷している中、本村におきましても観光産業は大打撃を受けております。withコロナ・afterコロナを見据え、環境省と共同で進めております国立公園満喫プロジェクトのステップアッププログラムに沿った施策の展開や環境省のビジターセンター「さんごゆんたく館」、「青のゆくる館」を自然保護啓発活動の拠点として持続可能な観光地づくりを目指します。また、村観光協会や村商工会と連携し冬季メニュー開発の他、姉妹都市である群馬県嬬恋村とタイアップしてのPR活動やクルーズ船の誘致など、観光客の消費単価の増加に繋がる「宿泊しなければ体験できない観光メニュー」を強くPRし、観光客の誘客を図りコロナ禍以前の状況になるよう努めて参ります。

 更に、本村観光産業の核となる観光協会の自立に向けては問題、課題などの解決に繋がる定期的な議論の場を持ち運営支援の強化を図ります。

 農業につきましては、農業委員の改選があり、令和2年  10月より、新農業委員の皆様による農業委員会がスタートするとともに、村民を対象に農地利用アンケートを実施いたしました。これらの意見も踏まえ、農地利用の状況を把握するとともに、遊休農地解消に取り組んで参ります。また農業委員会による積極的なアドバイスや営農計画の策定など、農業の振興に向けた仕組み作りを確立し農業の振興を図って参ります。

 水産業におきましては、座間味村漁業協同組合と連携し、漁獲物の付加価値向上を図り、ブランド化の確立を推進するとともに安定した需要確保の観点から、ふるさと納税の返礼品としての活用も視野に入れ、特産品開発支援、漁業用餌の貨物運賃補助を引き続き行い、更なる水産業の発展に努めて参ります。

 阿嘉島のサンゴ種苗生産センターにつきましては、現在、施設が利用されていないことから、今後、当施設の利活用についての議論を深め、産業と雇用の創出につながる仕組みを検討して参ります。

 これらの施策展開により、村民へ新鮮な農水産物の安定供給ができる仕組みを構築し、第一次産業の魅力向上と農水産業全体の活性化につなげていく所存です。

 林業につきましては、令和3年度も引き続き造林事業による樹下植栽、施肥下草刈を実施し、引き続き適正な森林の保全を図って参ります。

 また、近年問題となっている外来のイノシシについては、令和2年度に引き続き、沖縄県の「指定管理鳥獣捕獲等事業」と連携しながら本村の「有害鳥獣対策事業」を推進し、村内からの根絶を目標として事業を進めます。また、令和2年度は村内において狩猟免許試験が実施され、13名の方が合格されました。令和3年度からは村内での捕獲体制の確立にむけて、捕獲実施隊の設置を検討して参ります。さらに外来種の捕獲に関しては従事者の知識、技量の向上が重要であるため、各種制度を利用し村内の狩猟免許所有者に研修等を受けて頂き、高度な技術を有する従事者の育成に取り組みながら農地を守る手法も検討して参ります。

 その他の産業振興策として、姉妹村である嬬恋村の農産物直売所にて本村特産品等の仲介等、既に取り組みを開始しており、今後双方の活性化につながる企画を展開して参ります。

第5 施設やインフラ整備について
 施設の整備につきましては、歴史文化・健康づくりセンターに隣接する集客拠点として令和2年度より一括交付金を活用し屋外ステージを整備中であり、令和3年度は第2期工事を行い年度内供用開始を予定しております。

 座間味島祭りや座間味島ファン感謝月間をはじめとする各種イベントの開催については、屋外ステージと令和2年度に完成した歴史文化・健康づくりセンターを活用していただくことで、両施設の有効活用につなげるとともに、各種イベントの活性化に寄与できるよう連携を深めて参ります。

 港湾整備につきましては、座間味港の係留個所の増設・ゲストバースなどの実現並びに港湾における陥没場所等の改修に関する要望を沖縄県に対して引き続き行って参ります。

 河川の管理については、沖縄県に河川道路転落防止柵の修繕等に関する予算要望を行っており、早急に着手出来るよう調整して参ります。

 道路整備につきましては令和2年度に村内7橋の橋梁長寿命化点検調査を完了し、今後の老朽化対策について検討して参ります。

 村道阿嘉〜越原線災害復旧工事については、長期間にわたり、阿嘉地区の皆様には、ご不便をおかけいたしておりますが4月末で完了予定となっております。

2021/03/09
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